コミティアに行った/ヘッドホンを整備した

今一番入れあげている神絵師がコミティアに来るというので行ってきた。コミティアはコミケよりはるかに空いていて、帰りの電車でも座れた。その気になれば全体を見て回れる程度の規模感もいい。入場は実質有料(1000円)だ。とは言ってもこれは自宅から1時間で会場に行ける人間の感想であって、泊まりで来るような人にとっては会場の混雑なんかはどうでもよくて、機会を逃さず一人でも多くの人間と交流することが大事だろう。

ヘッドホンのイヤーパッドが破れてボロボロになっていたので交換した。2年くらい前に人にもらったAKG K550を使っている。15000円くらいで評価も高く、そう簡単にはこれを超えるものは手に入らないので使い続けている。音は低音がやや弱いバランス型という感じだ。

黒歴史

ちょっときっかけがあって、大学入学以降の自分のネット上での発言を振り返っていた。とにかく喧嘩が多い。ここ1年くらいでようやく居心地の良い立ち位置を見つけて他人と喧嘩することがなくなった。単純に若かったというのもあるだろうし、状況に合わせて柔軟に行動するというのが苦手な人間なので無意味なこだわりを持って自らに辛さを課していたというのもある。今書いているこのブログも10年後には黒歴史と思うようになるのだろう。むしろならなかったら進歩が止まっているということなので困る。

そういえば、一昨日の日記がはてぶホットエントリ入りして普段の30倍くらいの人が見に来た。読んでくれた人はありがとうございます。コメント欄やはてブでコメントくれた人もありがとうございます。応援してくれた人は特にありがとうございます。社員にブクマされているので多分ドワンゴ社内でも晒されていると思います。4月からよろしくお願いします。

『バーチャルさんはみている』のビジネス上の狙い

このツイートを見て考えた。

VTuberのブームが始まったのは2017年12月と認識している。Google Trendsで見た感じも間違っていない(あまり自信がないので違ったら教えて欲しい)。

一般的にアニメの企画から放送までは2年程度かかると言われる(業界の友人談)。ブームから1年での放送は早い。この早さを実現できた要因の1つは製作委員会方式を取っていないことだろう。

アニメの製作には大きなコストがかかる。そこで多くの企業で製作費を出し合い、代わりに各企業に「アニメを使って商売をする権利」を分配するのが製作委員会だ。「アニメを使って商売をする権利」というのはたとえばイベント・グッズ・主題歌CD・BDなどだ。2019年現在ではこの体制で作られたアニメが主流だ。

一方で『バーチャルさんはみている』はドワンゴの単独製作なので全てのコストはドワンゴが負担している。代わりに利益も全てドワンゴに入るとは言っても、リスキーだ。しかし折衝の手間がなく、何をどう作っても誰にも文句を言われない。

さて、どうしてリスクを負ってまで急いで放送する必要があったのか。それはVTuberを共演させたバラエティ番組をどこよりも早く作る必要があったからだ。普通のアニメなら作品ごとに独自のキャラクターを設定するから、似たコンセプトの作品であっても全く同じものにはならない。しかしVTuberは作品の外に実在(?)する人格なので、ある作品でやったことを同じ出演者で他の作品でもやったらそれは完全な二番煎じになってしまう。そういう理由で1番手になることを重視したのではないか。

もちろん急いだせいで制作期間が不足し、ネタの練り込みや画面のクオリティに悪影響が出ているという可能性もある。だが、ここではその話はしない。あくまでビジネスの観点からどういう狙いがあったのかということを推測した。

22:35追記:私はドワンゴの利害関係者なのでその辺は差し引いて読んでください。

ケリンがヤバい/マウスホイールが重い

『バーチャルさんはみている』でさんざんヤバイヤバイと名前が上がっていたケリンという配信者の動画を見てみたらめちゃくちゃ面白かった。編集のテンポが良い。

マウスのホイールの回転が悪くなってきた。使っているのはCOUGAR MINOS X3だ。あまり有名なメーカーではないが秋葉原のデバイスショップで壁一面に置いてあるマウスを全て触って、最もクリックが軽いものを選んだ。4000円で18ヶ月しかもたなかったというのはどうなんだろう。不満点はマウスホイールがティルトに対応していないところだが、クリックの軽さのほうが重要なので両方をクリアするモデルが見つからない限りは同じ製品を買い直すことになるだろう。

Vivaldiのせいで原稿が消えた/バーチャルさんはみている1話

タイトルは具体的な方が良いかなと思い始めた。

本郷近辺のグルメについてノリノリで記事を書いていたのだが、Vivaldiの2つのChromeと違う挙動のトラップにハマって記事が全部消えた。

まずタブ消去時の挙動だ。Chromeでは連続でタブを消去している間はタブ幅が固定され、誤って左側のタブを消すことがないようになっている。Vivaldiにもこの機能はあることにはあるが、タブの閉じるボタンを使ったときのみ発動し、センタークリックによるタブ消去では発動しない。なぜなのか。

もうひとつはタブを閉じてはいけなさそうなときにポップアップで確認する機能だ。Chromeでは将棋ウォーズのプレイ中やブログの執筆中にはこの機能がはたらき誤ってタブを閉じることはないが、Vivaldiでははたらかない。

というわけで本郷グルメ記事は明日書く。Vivaldiはやはりダメだ。Chrome以外使えない体になってしまった。

バーチャルさんはみている

VTuberは門外漢なのだが意外と楽しめた。就職先が作っているアニメなので贔屓目に見てしまうのだが。

アニメを自称しているが、これは『てさぐれ!部活もの』のような中の人の魅力を伝えることを最優先したバラエティ風味の強い作品の延長線上にある。そういう点で完全に新しいわけのわからないものが出てきたというわけではないし、かと言って一般的なアニメとはやはり違う。

画面づくりについて。カメラの動かし方がかなり自由であり、キャラクターの動きも人間に近い(モーションキャプチャーなので当然か)という点では実写風だ。ただし各エピソードは比較的狭い決まった空間のなかで進展するという点では演劇的であり、総合的にはカメラの自由度が増した吉本新喜劇という表現がしっくりくる。

コーナー単位では月ノ美兎の『委員長、3時です』がフランクな話し方で面白かった。オタク的には視聴者投稿コーナーで鶴巻和哉がバ美肉していて、しかもエンドクレジットでそれが本物だと確定したのが最高だった。OP/EDは映像・音楽ともに良い。OpenToonzエンジニア:岩澤駿と企画:川上量生がエモい(後者は表示時間が異様に短いんだがギャグか?)。

1話の段階で動画が作れずに静止画になっている部分があったのが気がかりだ。

追記:この記事でURLの番号が1000を超えた。ただし1記事につき1増えるというわけでもなくルールは謎だ。

妄想をデカい声で語る連中

※この記事は『のどごし生』を飲んで書かれた。

社会学とか現代思想、評論家みたいな肩書の人間は警戒している。自分が見聞きした現象はものすごい大きな現象の表層であるというような妄想を逞しくしている、単なるフィクション作家だ。風車と相撲でもしてろ。

物事はそう簡単には明らかにならないにもかかわらず「わかりやすく」「おもしろい」ストーリーをでっち上げることであたかも自分が最もよく世界を理解しているかのように吹聴している人間を許すな。それこそが知への冒涜にほかならない。

人間は特に自分の心のことは自分でよくわかると錯覚しがちだが、心理学は実証的な研究を100年間積み重ねてそう単純ではないと主張してきた。きちんと調べてみないとわからない物事を感覚であっさりと言い切る人間を僕は信用しない。

卒六の会

※この記事は『木枯の森』を飲んで書かれた。

↑香りが強く、口に含んでもなお強く鋭い香りが押し寄せる。

卒六の会

僕の出身高校には卒六の会という文化がある。「卒業六年目の同窓会」だ。浪人生も修士もだいたい社会に出るタイミングということで6年目になっているらしい。特に注意書きがなかったので普段着で行ったら周囲は全員スーツ着用で面食らった。だが僕は来年以降もこの格好で働くので、そういうアピールとしては有効だったかもしれない。就職先の社名の認知度は9割ほどだったが、そのうち半数程度は現在の苦境についても知っていた。

いろいろな人と近況を話し合った。皆驚くほどいい就職をしているという印象だが、そもそも5000円の会費をPONと支払って同窓会に現れるのはそういう人に偏っているのかもしれない。出席率は目算で6割程度だった。

自分の高校の友人が意外に多かったことを認識するとともに、大学に入って以降それらの友人と疎遠になっていたことを後悔した。研究が忙しかったという言い訳はあるのだが…

高校の友人は趣味や専攻の偏りが少なく、幅広い分野の話が聞けたのも興味深かった。メーカーや銀行の友人は「AIで事務職が不要になっている」と言い、医学部の友人が「AIに診断ができるようになる」と言う一方で広告代理店からAIベンチャーに移った友人が「AIに病気の診断させてる」と話しており、ひとりひとりの声から社会の変化の大きなうねりを感じ取ることができた。

平成ネット史(仮)

帰宅してNHKの『平成ネット史(仮)』を見た。宇野常寛がちょくちょくやたらとデカイことを言い出すのには閉口したが(露骨に態度に出るホリエモンに笑った)、全体としてよく整理されていて面白かった。宇野氏の分析でも「とにかく目立っている人を叩く文化と二次創作文化はパラレルである」という話は興味深かった(内容のない感想)。落合陽一が自分の経験を語る役割に徹していたのもいい。一方で池田美優に典型的な無知な聞き手役を求めていたのは嫌だった。

紅白歌合戦2018

楽しかった。米津玄師意外と歌うまかった。ミヤジの声も動きもヤバすぎ。

「ネットに踊らされてるんじゃないよ」とか言ってたの面白かった。

2018年乙。

『バーチャルさんはみている』に関する所感

バーチャルユーチューバーのブームには乗れずにいる。ねこますは好きだったが、彼の制作体制ではフェードアウトしていくのは必然だっただろう。どんな皮を被っても人間は人間だし、ほとんどの人間は面白くはない。面白くない人間が無理して面白いことをしているのを見る辛さはユーチューバーでもバーチャルユーチューバーでも同じだ。

だからドワンゴの新作アニメがバーチャルユーチューバーのアニメだと聞いたときは、「やはりか」という思いと同時に落胆した。新たに設立した制作会社の1作目でスケジュールが悪いという情報もかなり心配だ。エヴァコラボについても23年前のアニメを引っ張り出してきてそれを知っている世代に訴求する戦術は未来につながるのだろうかという疑問がある。

一方で中田ヤスタカの起用には驚いた。彼は現代の天才音楽家だ。僕の観測範囲の最近の作品では『透明人間』のサウンドトラックが良かった。すでに公開されているPVで彼の作曲と思われる音楽が聞ける。このためだけに視聴する価値があるほどの人選だ。

いろいろな思いはあるが、何はともあれアニメは見なければわからない。情報公開から2週間後には放送開始という凄まじいスピード感に驚いているが、1話が楽しみだ。

テクテクテクテクのターゲット

※僕はIngressを1年、ポケモンGOは1週間ほどプレイした。あと僕はドワンゴの利害関係者だ。

テクテクテクテクが発表された。

位置情報ゲームのビッグタイトルIngressからは5年遅れ、ポケモンGOからは2年遅れであり、位置情報ゲームはもう新しくない。そのタイミングでこれを出してきた狙いはIngressの徹底的なローカライズのようだ。

興味深いのは予約塗り機能だ。高速移動中でも通過したエリアを予約状態にでき、あとから塗れる。Ingressは高速移動中は操作が制限されるので車や電車で通勤している間はなにもできない。本格的にプレイしようと思ったらIngressのために外出して歩き回らねばならない。IngressはGoogleハングアウトを中心にしたコミュニティが形成されており、大規模イベントから簡単な情報交換まで交流が豊富だ。テクテクテクテクではソロでスキマ時間を利用したプレイがやりやすいというのは面白いが、忙しく人間関係に奥手な日本人に合わせてこのような仕様になったのだろうかと思うと悲しい。

プロモーションムービーでは人気キャラクターとのコラボがプッシュされていた。262秒のPVのうちに48%にあたる127秒をコラボキャラクターの紹介に割いている。

  • サキエル(新世紀エヴァンゲリオン)
  • 小林幸子
  • ポプ子&ピピ美
  • 大原優乃
  • シン・ゴジラ

エヴァのサキエルやシン・ゴジラはコンセプトに合致していて面白いが、これらに並べて小林幸子やポプテピピックを出してくる辺りに「ニコニコの文化に浸っている人間を狙い撃ちする」という強い意志を感じる。先日発表されたARTILIFEはシステムやビジュアルからテクノロジーに裏付けられた新しさへの意欲を感じたが、こちらはかなり過去の遺産を重視しているようだ。

大原優乃はグラビア女優で水着で登場する。MCが「水着をビルで遮蔽すると裸に見える」とか言い出して完全にブチギレた。本当に下らない発言だし気持ちが悪い。男子校じゃねえんだよ。いや、男子校センスの持ち主に向けたゲームですよというアピールなんだろうか。

公開されたらプレイしてみようと思うが、今使っている安物のスマホはGPSでかなり発熱するのであまり快適にはできなさそうだ。