force

銀杏の葉が敷き詰められた正門前の通りを歩いていると、歩いていたハトが飛び上がった。そのときハトの下の葉が勢いよく吹き散らかされ舞い上がったのを見て驚いた。鳥は軽々と飛ぶように見えるが、実は羽で力強く空気を押し出している。ただその力が見えていなかっただけなのだ。

スター・ウォーズのフォースもとても強い力を持つが、基本的には見えない。目に見えない力が世界にもたらす影響を初めてリアルに表現した漫画が『AKIRA』だったとかいう話をどこかで聞いたような気がする。基礎演習だったかもしれない。

基礎演習というのは文系の1年生の必修授業(今もあるかは知らない)で、自由に何かを調べて発表する中で学問の作法を学ぶ。僕のクラスでは趣味的なテーマも許されたので漫画やアニメを取り上げた人間もいたようないなかったような。なにせ5年前の話だからほとんど記憶がない。

そう、大学に入学してから5年以上が過ぎている。1年生の頃の僕は(誰もが、かもしれないが)フレッシュで、野心的で、びくびくしていた。自分にはまだ無限の可能性が残されていて今こそそれを開花させるときだと信じていたし、最低限恥をかかない服の選び方も知らなかった。力みが取れて自然に振る舞えるようになったのは3年生頃だった。6年目にもなると若い人たちの輝きが眩しくて、自分は長く大学にいすぎたかななどと思う。そう思えるようになるまでここにいられたのは幸せなことだ。

修論提出期限まであと110時間。

次へ

僕の修論は面白い結果は出なかったが、来年以降も誰かに引き継いで続けていきたいとのことで方法やら改善点やらは丁寧に書こうという方針になった(当たり前ではあるが)。

僕はどちらにせよ来年は大学にいないが、ずっといる人もいれば、次にくる人もいる。

修論がいよいよ切羽詰まってきて昨日までは随分と焦っていたが、今日は起きてからずっと平穏な気持ちだ。修論の切迫感も友人との世間話もどこか遠くの世界のものに感じられた。奇妙だ。覚悟ができたとか諦めがついたとかそういう見方もできるだろうし、あまりにヤバすぎて脳が感情にストップをかけているという見方もある。今こうしてブログを書いている僕にしてみれば苦しみが和らいでいるという事実が大事で、理屈はどちらでもいい。

グラフをmatplotlibで作っている。ExcelやLibreOfficeなどのGUIソフトで作るのも直感的で悪くないが、様々な形式のデータに対してグラフのフォーマットを一定に保つという点ではmatplotlibが向いている。むしろGUIソフトはマウス捌き次第で違うものが出来上がってしまうという点で苦手だ。

さすがにもう実験はやらないので実験用にしていたディスプレイを防音室から出して作業用にした。このディスプレイはWQHDだが、普段使うノートPCの外部出力はFHDまでしか対応していないので以前は画面中央のFHD分だけ使われていた。今日久しぶりに接続したときにもそうなると思っていたら、なんとWQHDが全面使えた。不思議だ。調べてみるとノートPCの仕様書には外部出力はFHDまでと書いてあるが、iGPUのIntel HD Graphics 4000はWQHDに対応している。

むしろ酷いのはノートPCの内蔵液晶だ。1366×768では今どき大した作業はできない。2013年に使い始めた頃は不便に思ったことはなかったが、今では全く不十分だ。PC環境を整える上で最も優先すべきは人間と直接ふれあう部分、具体的にはマウス・キーボード・ディスプレイだと思う。ここのストレスは処理能力のストレスに比べて影響が大きいからだ。

ノートPCは大学入学時に入手したもので、スペックは以下のとおりだ。

  • Core i5-3210M
  • 16GB RAM(自分でフル増設した)
  • 128GB SSD(光学ドライブを抜いて増設した)
    • 幸いにも光学ドライブはSATA3接続だったのでSSDを刺してもボトルネックは生じない
  • 500GB HDD(最初に入っていたのが壊れたので取り替えた)

読んでわかるように相当の愛着がある。しかし前述のディスプレイの狭さに加えてバッテリーが経年劣化によりフル充電からでも30分程度しか保たない、重い(2.5kg)、デカい(リュックに入らない)などの欠点もある。来年には新しいノートPCを購入するだろう。メーカーに特にこだわりはないがThinkPadのキーボードは打ち心地が素晴らしいのでLenovoかなあ。

連鎖

友人がブログを始めている。

彼の更新情報がツイッターで流れてくると俺も書かねばと思う。ちょっと面白い現象だ。

休日はすぐ1日1食になってしまう。さすがに前回の食事から24時間くらい経つと空腹感が強くなる。しかし3食分食べないと収まらないというわけではない。そもそも人間が1日3食するのは仕様外だろう。

世は駒場祭だそうだがこの時期に行けるはずもない。後輩たちの活躍を本郷から祈っている。そもそも駒場キャンパスに漂う「大学に入ったので何かをしなくては」という焦りや、そこから生じるズレた行動力の発露としての多用な「活動」が苦手だ。普通に授業に出て勉強しろ。それに比べて本郷キャンパスは随分落ち着いていていい。食堂で座れないことがないし自分の居室もある。

超えて

データに一喜一憂する気持ちもだんだん落ち着き、とにかくやったことを書いて修論っぽい形のものを作って提出するという当初の目的を思い出した。

優秀ではない僕にはどのみちそれしかできないんだから、やるんだよ。やれ。