そもそも頭が良いとは何か?それは利己的であると言うことだ。他人のために行動するのはバカなことで、社会的動物である人間はそれに本能的な幸せを感じるように進化した。
— kawango2525 (@nkawa2525) 2018年7月11日
利他行動は社会心理学の重要なトピックだが(専門ではない)、包括適応度という概念が重要らしい。素朴に自分の遺伝子を残すことだけを考えると利他行動は全く無意味で、利他行動を取るような個体は裏切られ続けて子孫を残さず死ぬので、利他行動は次世代に継承されない。しかし自分自身の遺伝子ではなくても、自分と遺伝子を多く共有するような他個体を援助する行動は、結果的にそのような行動を引き起こす遺伝子が次世代に継承される確率を高める。だから利他行動は存在するのだという。この手の話は『複雑さに挑む社会心理学 改訂版--適応エージェントとしての人間 』に詳しい。
上記のツイートはプラグマティックで科学的な考え方だが、kawango2525氏は以下のように続けている。
自分のための行動はなかなか自分を幸せにはしない。なぜかというと本当に欲しいものなんて、世の中にはほとんどないからだ。自分のための行動はつねにこの真実と向き合い相殺される。他人のための行動は、相手の本心なんかある意味関係ないので自己満足すれば良くて、幸せになりやすい。
— kawango2525 (@nkawa2525) 2018年7月11日
こういう思考の飛躍は好きだ。kawango2525氏の政治的なスタンスには賛成できないものもあるが、彼のインターネットの使い方はクールだと思う。科学的でしっかりした話をしたかと思えば、次は哲学的な含みのある話をする。そこには隙がある。後者のツイートには「科学的根拠はあるんですか?」というクソリプがついてもおかしくない。しかし彼は恐れない。
インターネットの発言は文字ベースで曖昧さがなく、しかもログが永久に残る。誰が読むかもわからない。いつ誰からどんな理由で攻撃されるかわからないので、自然とディフェンシブな投稿をしてしまう。あるいは、匿名を選んで攻撃する側にまわる。インターネットってそういう場所でいいんだろうか。
インターネットは人類を試している。