20250318 大の里vs髙安アツすぎんだろ…

大の里vs髙安、すごかったなあ。まずこの取組のコンテキストとして横綱撤退・琴櫻不振のなかで三月場所をリードしてきた1敗の2人の戦いであること、大の里は髙安にとっての甥弟子であること、そして髙安が大関経験者でありながら優勝経験がなく、さらに近年は腰痛で力を発揮できないことが多かったことがある。

そして取組の内容。立ち合いは両者小細工なしの正面衝突。髙安は立ち合いを遅らせて相手を焦らすこともよくあるのだが、今回に限ってはそういうのも一切なし。昭和を思わせるような無造作かつスピーディーな立ち合いに大の里もピッタリと応じる。もうここからして芸術だよな。巨体とパワーでは最強を誇る大の里が激しく押す。髙安は正面からその手を捌きながらもジリジリと後ずさる。ここが最高にかっこいい。大の里と正面衝突してここまで堪えられる力士はそうそういない。

一見すると大の里が優勢に見えるが、髙安も得意の左を差そうと狙っている。大の里は押しやすい距離を保ちたかったが髙安が一瞬の隙をついて押し返し胸が合う距離に入る。ここで髙安は左手を大きく下から伸ばして大の里のまわしを取った。大の里はこれを不利と見て右上手を取って引き技に切り替えたが、髙安は即座に反応して前に出て、そのまま寄り切り。大の里焦ってしまったよな。そのまま力勝負を続けていれば違った結末もあった気がするが、結果論か。

相撲はパワーの勝負が基本ではあるんだけど、勝利条件が単純であるが故に勝ち筋が多く、駆け引きの速度も速くてそれも面白いんだよね。たった5秒間の取組でいろいろ考えられるので楽しい。

いや僕そんなに熱心な相撲おじさんじゃないんですよ。それでもこの相撲は良すぎてこうなってしまった。

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