パセリを食べた

昼にとんかつ屋に行った。とんかつとキャベツを食べると皿にはパセリとレモンが残った。僕はパセリを食べるべきか悩んだ。

食べられるものは全て食べるのがポリシーだ。パセリ農家が廃棄率の高さに悲しんでいることも知っている。天皇だって出されたものは全て食べるのがルールだ。普段の僕なら迷いもせずひと思いに食べていただろう。しかし今回は問題があった。

パセリがデカい。

普通添え物として供されるパセリは枝の先の方で切られており、1口で食べられるサイズだ。しかしとんかつ屋で出されたパセリはデカかった。一般添え物パセリの6倍くらいの可食部分があった。

僕は迷った。2度箸を取り、2度下ろした。一口で食べるのは無理だ。かと言って巨大パセリをちぎって1房ずつ食べるか?そんな人は見たことがない。周りに変な目で見られるだろう。常識がないと笑われるかもしれない。そもそもこのサイズのパセリは食べることを想定して出されているのか?昼の混雑時間帯にパセリをのんびり食べている客は店の迷惑ではないか?

だが、自分が変な目で見られることを恐れてパセリの命とパセリ農家の努力の結晶をゴミにして良いのか。自分で決めているルールを曲げて良いのか。食べにくいサイズのパセリを出すこのとんかつ屋はパセリ農家の敵ではないのか。パセリは食べるものではないという人々の思い込みは僕が先頭に立って覆していかねばならないのではないか。

今日僕はとんかつ屋で、パセリとパセリ農家と天皇のことを思いながら、世界の残り全てを敵に回してパセリをちぎってむしゃむしゃ食べた。苦かった。レモンは残した。

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