散漫

今日は妙に集中を欠いた一日だった。つまり散漫だった。

研究発表を聞いても全然理解できなかったし、自分の発表準備も進まなかった。残念だがそういう日もある。研究は頭を使う作業であり、その効率を無理やり上げようとするのは難しい。集中力を用いずとも何かしら手を動かせば研究が進むというのならそれをしてお茶を濁すが、現段階ではそういうタスクはない。

その原因は昼のミーティングが英語だったからかもしれない。僕は日本語に比べて英語が苦手だ。英語を理解するためには集中を必要とするし、英語を話すためには準備時間を必要とする。母語が英語でないというのは不便なことだ。

昨日大きなことを言ったばかりだが、ブログに何を書くべきかわからなくなってきた。6月から書き始めてそろそろ3週間になる。目新しい話題もない。かと言ってこのままブログをフェードアウトしてしまうのは惜しい。というわけで音楽の話をしようと思う。僕という人間が出涸らしになるまではすこしずつ新しいネタを出していく。その先に何かが見つかるかもしれないので。

最近よく聴いているのはラフマニノフのピアノ協奏曲第3番だ。

この曲で最も有名なのは第3楽章のラスト、ピアノがA→Dの和音を連打する感動的なフィナーレの部分だ。最後の盛り上がりの部分なのでピアニストは最大限の情感を込めてテンポを揺らすが、楽譜を確認してみると面白いことがわかった。

この部分は6/4拍子、つまり2拍子と3拍子の複合なのだ。貼ったブロンフマンの演奏はこの3拍子の感覚をあまり捉えてはいない。A→Dが遅すぎるし、D→Aは速すぎる。ここで作曲者であるラフマニノフ自身の演奏を聴いてみる。

テンポを揺らさずに正確なリズムで和音を打っており、それによって4回のA→Dがひとつの連続体として聴き取れる。

もちろんブロンフマンが巨体を浮かせながら鳴らす爆音はそれ自体がエモーショナルで、一つ一つの和音の充実した響きを存分に聞かせる彼の演奏にも魅力はある。しかし僕は繰り返し打ち鳴らされる和音の間にしっかりと時間の流れ、3拍子ならではの前に進んでいくエネルギーを感じさせるタイプの演奏のほうが好きだ。

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