バーチャルユーチューバーのブームには乗れずにいる。ねこますは好きだったが、彼の制作体制ではフェードアウトしていくのは必然だっただろう。どんな皮を被っても人間は人間だし、ほとんどの人間は面白くはない。面白くない人間が無理して面白いことをしているのを見る辛さはユーチューバーでもバーチャルユーチューバーでも同じだ。
だからドワンゴの新作アニメがバーチャルユーチューバーのアニメだと聞いたときは、「やはりか」という思いと同時に落胆した。新たに設立した制作会社の1作目でスケジュールが悪いという情報もかなり心配だ。エヴァコラボについても23年前のアニメを引っ張り出してきてそれを知っている世代に訴求する戦術は未来につながるのだろうかという疑問がある。
一方で中田ヤスタカの起用には驚いた。彼は現代の天才音楽家だ。僕の観測範囲の最近の作品では『透明人間』のサウンドトラックが良かった。すでに公開されているPVで彼の作曲と思われる音楽が聞ける。このためだけに視聴する価値があるほどの人選だ。
いろいろな思いはあるが、何はともあれアニメは見なければわからない。情報公開から2週間後には放送開始という凄まじいスピード感に驚いているが、1話が楽しみだ。