内定先が業績悪化で子会社化された

笑ってる(公式発表)。

まず、散々投資したであろう「テクテクテクテク」が儲からない。同じ位置情報ゲームのIngressやポケモンGOから年単位で遅れて出してきたゲームであり、Ingressの世界観や先進性、ポケモンのコンテンツ力に負けないゲームにするため、ゲーム自体の世界観を薄くしていろいろなコラボキャラを登場させるという戦略を取った。しかしその結果として出てくるのがポプテピピックやら小林幸子やら、要はちょっと前にニコニコで流行ったキャラクターでしかなかった。KADOKAWAとのシナジーはどこに行ったのか。コンテンツ企業として出したいキャラクターならいくらでもいただろうに。

ニコニコ動画のプレミアム会員数も減り続けている。これはGoogle(YouTube)というグローバル企業を前にして避けがたいことにように思える。一方でチャンネル会員は増えている。チャンネル会員というのは特定の配信者の配信を見る権利を得るための月額制の会員だ。万人受けする動画の投稿を待つのではなく、ニッチな人気のある配信者を獲得・プロデュースしてチャンネル会員を増やすという能動的なアプローチが効果的なのではないか。

「今後は、KADOKAWA主導のもと、ドワンゴの技術力と膨大なユーザー基盤のグループ全体での活用を加速するとともに〜」とある。子会社化という形ではあるが、2社の関係が深まってコンテンツホルダーとプラットフォーマーのシナジーという統合当初の狙いが今度こそ果たされることを願う。

栗田・夏野両氏のニコ生によると夏野氏はかなりはっきりと黒字化・コスト削減への意志を表明していた。プロ用のアニメーション制作ソフトウェアをOSS化したOpenToonzにはずっと注目してきたが、儲からないからと開発をやめてしまったら悲しい。人工知能研究所も同様だ。

僕自身の身の振り方について。さすがに今から初任給を下げるなどの暴挙に出ることはないだろう(労基案件)。業績の悪さのしわ寄せを不当に受けることがないよう労使関係には緊張感を持っておきたい。一方でドワンゴの事業は意義があるものだと思っているし、情報系専攻ではない僕の心理学の素養を評価してエンジニアとして採用してくれたことへの感謝の気持ちもある。新卒の立場を利用して2年間はしっかり勉強させてもらい、そのとき改めてドワンゴが留まる価値のある会社なのか改めて考えようと思う。

“内定先が業績悪化で子会社化された” への2件の返信

  1. チャンネルはすごくいい仕組み。いつも言ってるけど、ネットサービスに500円は高いなーってなるけど、愛してる推しに500円はやっす!!!てなる。ただ、仕組みはいいんだけど、サービスとしてはチャンネルはいまいち使いにくい印象(明確な理由がある訳ではない)

    まだまだチャンスはあると思います
    ギャフンと言わせてやってください

    1. 僕も神絵師がpixiv fanboxを始めたときはノータイムで月500円登録した。
      人に「お布施」という気持ちがあるのは間違いないのでそれを実現するシステムには価値がある。ただニコニコ動画という箱そのものへのお布施としてのプレミアム会員というのは限られた時期(ニコニコ動画とそこにあるコンテンツに強い結びつきがあった時期?あまり自信がない)にしか成立しなかったのだと思う。「推し」へのお布施としてのチャンネル会員への転換は必然だろう。

      こうなったら僕達が立て直すしかないと思っているので頑張ります。ローカルサービスがグローバルサービスに食われる歴史を繰り返させはしない。

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